被相続人居住用家屋等確認書の取得ガイド|必要書類チェックリスト付き

遺言・相続

相続した実家を売却し、「空き家の譲渡所得3,000万円特別控除(相続空き家特例)」を利用する場合、確定申告の際に**「被相続人居住用家屋等確認書」**が必要になることがあります。

この確認書は税務署ではなく、市区町村が交付する書類です。

横浜市内にある住宅については、横浜市へ申請することになります。

この記事では、横浜市、国土交通省および国税庁の公表資料をもとに、

  • 確認書とは何か
  • どこに申請するのか
  • 必要書類は何か
  • 申請時の注意点

について解説します。


被相続人居住用家屋等確認書とは

「被相続人居住用家屋等確認書」とは、相続空き家特例を利用する際に確定申告書へ添付する書類です。

市区町村が、

  • 被相続人が居住していた家屋であること
  • 特例の対象となる可能性があること

などを確認し交付します。

なお、

確認書の交付を受けた=特例の適用が確定した

という意味ではありません。

最終的な適用可否は税務署が判断します。


相続空き家特例とは?

一定の要件を満たす相続した空き家を売却した場合、

譲渡所得から最大3,000万円を控除できる制度

です。

空き家の有効活用と発生抑制を目的として設けられています。


横浜市ではどこに申請するの?

横浜市では、

建築局住宅部住宅政策課

が窓口となっています。

住宅の所在地が横浜市内にある場合は、横浜市へ申請します。

申請方法や最新の提出書類については、必ず横浜市のホームページをご確認ください。


どんな場合に確認書が必要?

主な対象は、次のようなケースです。

✅ 被相続人が一人で居住していた住宅

✅ 昭和56年5月31日以前に建築された住宅

✅ 相続後も居住や賃貸などに利用していない住宅

✅ 相続開始の日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡する場合

✅ 売却価格が1億円以下の場合


横浜市の確認書申請様式

横浜市では、譲渡方法に応じて申請様式が分かれています。

様式1-1

家屋及び敷地等を譲渡する場合


様式1-2

家屋を取り壊した後に敷地等を譲渡する場合


様式1-3

家屋及び敷地等を譲渡し、その後、買主が家屋の取壊し又は耐震改修を行う場合

令和6年(2024年)以降の制度改正に対応した様式です。


必要書類チェックリスト

※必要書類はケースにより異なります。詳細は横浜市ホームページをご確認ください。

被相続人関係

□ 被相続人の住民票除票

□ 被相続人の戸籍関係資料(必要に応じて)


相続人関係

□ 相続人の住民票

□ 相続関係が確認できる資料


譲渡関係

□ 売買契約書の写し


空き家であったことを確認する資料

□ 電気の使用停止等が分かる資料

□ ガスの使用停止等が分かる資料

□ 水道の使用停止等が分かる資料


建物の状況確認資料

□ 外観写真

□ 解体後の写真(該当する場合)

□ 耐震改修関係資料(該当する場合)


老人ホーム等へ入所していた場合

被相続人が老人ホーム等へ入所していた場合でも、一定の要件を満たせば特例の対象になることがあります。

その場合、

  • 要介護認定等を確認できる資料
  • 入所施設との契約に関する資料

などが必要になる場合があります。


申請の流れ

STEP1

不動産を譲渡する

↓

STEP2

必要書類を収集する

↓

STEP3

横浜市へ確認書を申請する

↓

STEP4

確認書の交付を受ける

↓

STEP5

税務署へ確定申告する


申請前に確認したいポイント

売買契約書は必ず保管する

確認書申請にも確定申告にも必要となります。


ライフライン関係資料を残しておく

空き家であったことを確認する資料として使用する場合があります。


確定申告直前は混み合うことがある

必要書類の収集には時間がかかる場合があります。

売却後はできるだけ早めに準備を進めましょう。


行政書士の視点

確認書の取得では、

  • 戸籍収集
  • 相続人の確認
  • 相続関係説明図の作成
  • 必要書類の整理

などの準備が必要になることがあります。

特に、

  • 相続人が複数いる場合
  • 被相続人が老人ホームへ入所していた場合
  • 相続人が遠方に住んでいる場合

は、余裕を持って準備を進めることをおすすめします。


まとめ

被相続人居住用家屋等確認書は、相続空き家特例を利用する際の重要な添付書類です。

必要書類はケースによって異なりますので、

  • 家屋付きで売却するのか
  • 解体後に売却するのか
  • 老人ホーム入所事案なのか

などを整理したうえで準備を進めましょう。


参考資料(制度の詳細はこちら)

横浜市|空き家の発生を抑制するための特例措置(空き家の譲渡所得3,000万円特別控除)
https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/sumai-kurashi/jutaku/sien/akiya/zeikoujo.html

国土交通省|空き家の発生を抑制するための特例措置
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000030.html

国税庁|No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3306.htm